代表交代のご挨拶
みなさま
いつも東大-東北復興エイドにご支援・ご協力いただきありがとうございます。当団体では先日、代表・副代表を交代致しましたのでご報告させていただきます。
副代表のコメントは名前をクリックするとご覧いただけます。
新代表 青木建吾(東京大学文科T類2年)
この度東大-東北復興エイドの第2代代表に就任することとなりました、東京大学2年の青木建吾と申します。
東日本大震災発生から約19ヶ月が経過し、現地の状況も少しずつ変化してきております。それは同時に、ボランティアができることも変化してきているということです。そして私たちの団体もこうして変化することとなりました。根本を変えることはございませんが、これを機に今後私たちにできることをまた見つめ直して参りたいと思っております。
どうぞ今後とも宜しくお願い致します。
※代表のご挨拶はこちらにも異なるものがございます
震災から早くも1年半が経ち、東京では「東日本大震災」という単語もめっきり聞かれなくなってきました。原子力発電所の問題は依然としてマスコミを騒がせていますが日本全体としてこの震災から立ち直りつつあるような、前に/次に目を向け始めているような印象を受けます。
恐らくこれは事実なのでしょう。現に総じてみれば被災地の復興は着々と進んでいて、支援活動も衣食住やインフラ等の急を要する段階から産業復興等のより長期的な視点に立ったものへと変わってきたと言えます。しかし国が、メディアがこうして大局を見て次のフェーズに立った時にこそ流れに埋もれた人がいないか、どこかで援助の必要が無視されていないかを探す必要も出てきますし、言うなればそれがこれからのボランティアの役割の少なくとも一つになるのかなと個人的には思います。
僕が去年の6月にUT-Aidの一参加者として被災地に訪れた時には復興作業がとにかく果てしない物に見えたと同時に、それが避けて通れるものではないという事を実感し絶望にも近い感情を抱いたことを今でも覚えています。しかし副代表として就任した現在、被災地でのボランティアのニーズは次第になくなりつつあります。これは紛れもなく人々の努力の結果であり、当団体に関して言えばひとえに皆様の幅広いご支援・ご協力のお陰であります。この事実を純粋に喜びニーズをなくそうと奮い立ちつつ、新たなニーズを常に探し活動を続けていく所存であります。
前代表の言葉の引用になりますが、ボランティアの意義は「被災者」と「支援者」が決めるものです。そこに私たちを必要とする声と支援の絆がある限り、私たちはこれからも活動を続けていきます。
最後になりましたが、今後ともUT-Aidの活動にご支援・ご協力をお願い申し上げます。
最近「なぜ自分はこの活動を続けているのだろう?」と考えたことがあります。復興支援に対する使命感、震災と同時代に生きる若者としての義務…なんてことも考えてみましたが、自分を動かしているものはそんな大それたものではないと思います。
僕は元々UT-Aidには参加者の立場として関わっていました。その際に触れた現地の方々の暖かさや東北の魅力、そうしたものに関わっていたいな、という気持ちから僕のこの活動に対するモチベーションは生まれているような気がします。そういった気持ちを沢山の人に感じてもらいたい。その気持ちで僕はこの活動を続けてきたし、副代表となった今も変わらず少しでも多くの人に「東北のファン」になってもらうべく、がんがん活動していきたいと思います。
ところで、上記で「東北」という言葉を使っていますが、今の現地の復興のフェーズを考える際に「東北」という言葉で括ってしまうと見えてこないものがあるのではないでしょうか。場所によって被害状況も、住んでいる人も、その性格も全く違うのです。けれど共通して言えることは、「まだ僕らに出来ることがある」「まだ僕らの手を求めている人たちがいる」ということ。
「どこまでがボランティアの役割なのか」そういった議論ももちろん存在するし、ないがしろには出来ません。けれどまだ僕らの手を求める場所が、人がいる限り、そこに敏感に気づいて、手を差し伸べていきたい、活動を続けていきたいと思います。